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数学において元(げん、英: element)とは、集合を構成する個々の数学的対象のことである。 ジュゼッペ・ペアノの導入した記法〔Hans Freudenthal, « Notation mathématique », ''Dictionnaire des mathématiques – fondements, probabilités, applications'', Encyclopædia Universalis et Albin Michel, Paris 1998.〕に従えば、対象 が集合 の元であることを と書き表す。 このとき対象 が集合 に属する(ぞくする、)、あるいは集合 は対象 を含むとも言う。 「属する」という二項関係は、数学的対象と集合(あるいは一般にクラス)との間に定まる非対称な関係(帰属関係)である。外延性の公理により、集合はそれに属する全ての数学的対象を指定することで。 通常用いられる においては基礎の公理が述べるところによって帰属関係は整礎、すなわち任意の集合は自身を元として含むことはない(帰属関係は反対称関係である)。しかし、基礎の公理の代わりにを置くではそのような制約を受けないが存在し得る。 帰属関係は推移的でない〔が、特定の集合からなる部分類の上に限れば推移的となり得る。よく知られる例としては順序数全体の成す類がある。〕。これは集合の包含関係がそうであることと対照的である。 == 素朴な説明 == 集合の歴史的な定義は、〔, page 481 〕 によれば と述べられる。このある種漠然とした定義においても、直観的な集合論を展開することはできる(集合あるいはの項を参照)。 例えば、集合 に対し、 は各々 の元である。ここで、「元であること」と「部分集合であること」を混同してはならない。先の例であれば や などは の部分集合だが の元ではない〔少なくとも、 , , , , , などが証明できる。〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「元 (数学)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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